2015年8月16日日曜日

浴衣作りの豆知識~ややこしい部位名称~


浴衣の各部位の名前は、縫っているうちに自然と覚えます。


しかし、ややこしいのが一つだけあるんです。


ややこしい前身頃と後身頃の名称


下の写真を見てください。

 
向かって左から
・上前身頃
・左後身頃
・右後身頃
・下前身頃
 
とあります。
 
 
ややこしいことに
前身頃には"上下"、後身頃には"左右"と名称がついています。
 
上下と言われても、どちらが左右か分からない...
 

着物の前身頃は、絶対に左が上です

 
上前身頃=左前身頃のこと
 
下前身頃=右前身頃のこと
 
これを覚えておくと便利です。

浴衣の構造を知る


浴衣の製作に取り掛かる前に、まずは浴衣の構造を知ることが大切。

全体を見てから、細部に取り掛かる方法が効率的かなと思います。


浴衣の構造、じつはとてもシンプル


長方形の布を縫い合わせて、出来上がっているのが浴衣・着物。

縫い方もほぼ単純な並縫い(ぐし縫いとも言います)

洋裁のように、型を作る必要もなく、もちろんミシンも要りません。

これなら2か月あれば縫い上がりそう。


また、各部位の名前がよく分からなかったので、最初は浴衣の形をノートに書いてみました。



















作り始めると、ノートなんて見ないので、ノートに書く必要はありませんでした。

縫っているうちに、部位は自然に覚えていきます。

浴衣作りの豆知識~水通しって何?~

ちょっとここで、豆知識。

浴衣の反物を購入する際、お店の方から聞かれたのが

「浴衣、水通ししますか?」


水通し?


水通しとは、反物を購入した後に行う水洗いのこと。

木綿の生地は縮むので、あらかじめ水洗いして乾かして、生地を縮ませてから裁断するそうです。

知りませんでした。


しかし、浴衣に水通しは必要ありません。むしろしない方がいいようですね。


呉服屋さんで浴衣購入時に水通しのことを聞かれたら、

「大丈夫です。必要ありません」と言えばOKです。

浴衣の反物探し~呉服店~

6月下旬の週末、日本橋三越にやってきました。

浴衣の反物を探しに。


お目当ては、竺仙の浴衣生地の出張展示。

竺仙の生地はやはりいい


柄といい、色といい、肌触りといい、どれも最高ですね。

が、お値段も最高ですね。数万円します。

さすがに、浴衣ゼロ経験者に竺仙はもったいない。


展示会場をそそくさと後にし、呉服売り場に向かいました。


既製の浴衣に加え、反物も結構置いてあります。

さあ、ここから生地選びです。

ここで、大切なポイント!それは柄の選び方。

なるべく小さくてランダムな配置の柄を選ぶこと


着物は生地の裁断時に柄合わせをしなければなりません。

大きいものや一方向の配置の柄は、柄合わせが難しいのです。


ビギナーは、なるべく苦労しない小柄を選ぶのがお勧めです。



そして、購入した反物がこちら。


なでしこ柄を選びました



















浴衣の反物探し~ネット通販~

続いて、浴衣の生地探し。


生地の購入には2つの方法があります。

1. 呉服屋さんで購入する

2. ネットショップで購入する


店頭購入のメリットは、反物を手に取って、触って購入できること。
デメリットは店頭なので品数に限りがあることですね。

一方のネットショップ。メリットは種類の豊富さ。価格は数千円から数万円までありますし、柄も色もさまざま。デメリットは、実際に生地を手に取ることはできませんので、イメージを膨らませての購入です。


まずはネットショップから、と検索してみました。

浴衣 通販 反物でGoogle検索


代表的な浴衣生地ネットショップが表示されました。

浴衣屋さん.com
http://www.yukatayasan.com/tanmono/

堀田
http://hotta.shop-pro.jp/

夏らしく涼しげな生地から、しっとり大人の雰囲気の生地まで
お値段も数千円の教材用から、数万円までありますね。

数々の浴衣生地を見てみましたが
もっとも目を奪われた反物は竺仙のもの

江戸小紋で有名な竺仙。天保13年創業(1842年)と、老舗ですね。
柄はどれも上品で、肌触りのよさそうな生地。
さすがにお値段もそれなりに高く、いつか着てみたい憧れの反物です。

と、ここでネットショップのデメリット。
う~ん、どれもいいけど、実際に生地を当ててみたい...
ということで、ネットショップでの購入を止めて、呉服屋さんに行くことにしました。

呉服屋さんと言えば、日本橋。なんと、ちょうど日本橋三越で竺仙さんの出張展示があるとのこと。
せっかくなので竺仙さんの浴衣反物を見てみたくて、三越に出かけました。

着物作りの本探し


まずは着物作りの本探しから。

amazonで和裁の本を探しました。

でも、和裁の本ってあんまり無いんですね、
そもそも和裁する人が少ないからか。

本屋にも立ち寄りました。
着物の着方の本はたくさんあるのですが、和裁本はほとんど無し。


で、最終的に選んだ本が

「いちばんやさしい和裁の基本」 ナツメ社

浴衣の縫い方、単衣きものの縫い方まで、丁寧に書かれた厚めの本。
DVD付きです。(実際にDVDは使いませんでしたが)




















本によると、まず揃える道具は
針、指ぬき、待ち針、へら、へら台、はさみ、ものさし、電気ゴテ、くけ台、かけ針、袖の丸み型....

えー!こんなにも必要なの?

針、へら、はさみ、ものさししか持ってないし。電気ゴテなんて無いし。

でも、待てよ

「昔はみんな家で浴衣を縫っていたし」
「今のようにいろんな道具がある訳でなし」

ということは、必要最低限の道具で大丈夫なはず。


で、家にあった以下の道具のみで対応することにしました。

針、待ち針、へら、チャコ、はさみ、アイロン


待ち針と、縫い針は細目を用意


これらの道具で浴衣を縫います

浴衣を作って着てみたい ~きっかけ~

最近、ハマっています、

浴衣づくり


突然思い立ちまして、今年は浴衣を作ってみようかと。


じつは私、これまで浴衣を着たことがありません...そんな浴衣経験ゼロが浴衣を縫うなんて

最初のきっかけは、同僚の外国人の一言

彼曰く「日本の女性が着物を着ると、きれいだよね~」と。

う~ん、確かに着物を着ると、背筋がピンと伸びそうだし、そそと歩くし、どことなく凛とした印象を受けるし。きれいに見えると言うならば、ぜひ着物を着てみたい、と思ったのがきっかけ。


季節は夏、ならば浴衣

 ちょうどこれから季節は夏、それなら着物は浴衣でしょ、と最初は浴衣購入を検討しました。

しかし、せっかく着るならいい浴衣を着たい→いいものは値段が高そう→高いならば作ってしまおう!

ということで、浴衣づくりに挑戦することにしました。


思い立ったのが6月上旬。夏が終わる前に完成させるため、製作期間は約2か月。

果たして2か月で出来上がるのか?